酒好き夫婦のほんわかブログ

このブログはわいら仲良し夫婦の日常を綴ったほんわかできそうなブログです

🥩嫁ちゃんとメンチカツの話


これはわいら夫婦が新婚ほやほやの

とある休日の話だ。



わい「今日はどこ行くー?」

嫁ちゃん「◯◯街に行こー!!◯◯欲しい、◯◯食べたいetc...」



わいら夫婦は

結婚する前からよくデートをしていた街へ

久しぶりに遊びに行った。



その街は、俗に言う 大都会だ。

映画や美術館、有名デパート等々、様々な行楽施設が集結していて

家族やカップルが遊ぶにはもってこいの街だ。



わいら夫婦は

生まれ育った場所は全く違うが

2人とも地方の田舎出身だ。

学生時代はイオンモールくらいしか遊びに行く所が(少々大袈裟だが)なかった。



わいら夫婦は、結婚前のように

街の商店街でウィンドウショッピングや食事を楽しんだ。



楽しい時間も過ぎ、そろそろ帰ろうかという話になったので

晩酌用のつまみをデパ地下の食品売り場で

買って帰る事にした。



その日は

2人とも唐揚げが食べたい気分だったので

(わいも嫁ちゃんも唐揚げが大好きだ)

意気揚揚と揚げ物コーナーへ向かった。



すると、

なんてこった!唐揚げが全て売り切れになっていたのだ!

仕方ないと思い、他の揚げ物を物色した。



閉店間際だったためか、

揚げ物はほとんど売り切れだったが、

とあるお店でメンチカツが1個だけ残っていた。

「これしかない‼️」

と2人は確信した。



周りには

わいら夫婦以外に2組の客が居て、

その2組とも、メンチカツのほうを見つめていた。

一刻も争う状況に違いなかった!!



嫁ちゃんは、周りの状況を瞬時に察知し、

素早い動作で店員さんの前まで行き、

注文をしようとした。



嫁ちゃんはとても焦っていた。



確かにメンチカツを見つめていたのは

わいらだけでは無かった。

しかし、今、すぐに注文したら

確実にわいらの元にメンチカツがやってくる状況ではあった。



嫁ちゃんは、辺りをキョロキョロ、キョロキョロと見渡していた。

まるで嫁ちゃん自身が誰かに狙われてるのではないかと思うくらい、

明らかに嫁ちゃんの挙動不審さは

度を超えていた。



※念のため、わいの状況を説明する。

メンチカツをゲットするのは

嫁ちゃんの役目だったため、

わいは外野として、嫁ちゃんとメンチカツを

嫁ちゃんの横で見ていただけであった。




ひとしきり辺りをキョロキョロと見渡した後、

嫁ちゃんはついに口を開いた。


「メンチカツ1個下さい‼️‼️」と

大声で言うと同時に、


右手の人差し指を大きく振り上げ👆

【1個下さいアピール👆】を

鬼の形相でやってのけたのだ!!!!!




わいは心の中で笑いをグッと押し殺した。



メンチカツは1個しか残っていない。



確かに敵は近くに居た。

しかし、嫁ちゃんへ勝負を挑む者は

誰一人として居なかった。


嫁ちゃんは

【メンチカツ付近に居る者たちの中で、

絶対にラス1のメンチカツを自分がゲットしなければならない戦い】

を自ら作り上げ、一人で挑んでいた。



そして、その戦いに見事勝利した嫁ちゃんの表情と言えば、

小さな眼を大きく開き、鼻息を荒くし、

嫁ちゃんが持ち合わせていたと思われる以上のアドレナリンが大量に放出されていた、

何とも言えない表情だった。


そんな嫁ちゃんの表情は初めて見たのであった。



「1個下さい‼️‼️👆」と

ジェスチャーを加えて、大声でメンチカツを注文した

嫁ちゃんのメンチカツにかける熱い想い、

他の客に負けない闘争心。



それらは人並みを遥かに超えていると

わいは感心した。



デパートを後にし、その日は美味しく嫁ちゃんが命を懸けて狩ったメンチカツをアテに

酒を飲みましたとさ。


おしまい。